病は気から

「たまには運動しなさい。」とは、近代でよく使われる言葉。
ゲームばかりやっている子供に、中年太りが気になり始めた中高年の方などは、耳にタコが出来るくらい言われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ですが運動をする?意義?とはなんなのでしょうか?

 

汗をかく事?・・・汗をかく気持ちよさは確かにありますが、汗が気持ち悪いという方もいらっしゃる事でしょう。また、汗をかく事=痩せる事という公式はダイエットが盛んな日本では割と一般的なので、痩せる必要のない人は運動して汗をかく必要性をあまり感じにくいのではないでしょうか?
身体を鍛えるため?・・・それは勿論必要です。特に若い時ならいざ知らず、20代も終りが近づく頃には徐々にでも衰えを感じていく人も多いと思います。また身体に付いた肉もたるんでいくので、美しく保つために引き締めるためや、身体を適切に運用し余計なケガや事故を無くすためなどの?身体の健康?のために筋力の維持はとても大事です。
でも運動の力は実はそれだけではありません。ダイエットや身体の健康に良いだけではなく、?心の健康?にもとても良いのです!

 

まず、身体と心と言うのはとても密接に関係し合っています。
例えばこんな経験はありませんか?
「風邪をひいた時、家に誰もいなくて普段以上に酷く孤独を感じ悲しくなってしまった。」「朝起きた時、天気は雨で、憂鬱な心持ちになり、身体もなんだか重くなったように感じた。」と言ったような事は誰しもが経験あるのではないでしょうか?
その他にも「頭痛がしてイライラする。」や「笑ったら身体が軽くなった。」などなど、その関係事例は上げれば枚挙にいとまがない程、身体と心はダイレクトに影響しあっているのです。

 

さて今度はまた違う話になります。
現代の日本は非常に文明が発達していて小手先であらゆる事が出来るようになってきています。
今や必需品のパソコンや携帯電話はまさに小手先の動きが必要になりますよね。
・・・しかし、小手先の運動ばかりをしてしまっていれば、人間という動物の身体はどうなってしまうのでしょうか?
衰える?それもあります。もう一つには筋肉が固まってしまうのです。
固まることこそが今回の本題に密接に関係していることなのです。

 

ただ使っていないだけでは筋肉はそんなに固くはならないのですが、画面を見るなどの同じ姿勢のままじーっとしている状態が長く続くと、首回りが固まっての肩こり、胸回りが固まっての呼吸のしずらさ、背中が固まっての腰痛など、経験がある方は少なくないのではないでしょうか?
さぁ、そういう時の気分はいかがでしょうか?
とてもハッピーですか?解放感を感じますか?
・・・残念ながら大多数の方はその逆の気持ちに陥ってる方が多いと思います。
そのストレスを解消すべく、更にケータイやパソコンにのめり込んだらもう大変!身体の固まりから派生する負のスパイラルに陥ってしまいます。

 

つまり身体が固まるということは、心も固まってしまうという事態になりやすいのです。
逆もしかり、心がガチガチに固い人の身体が解放的に見える事は少ないように感じます。

 

ではどうするばいいのか?
「どちらかを柔らかくすれば良いんだ!」
はい、そういう事です。
ですが「じゃあ心を柔らかく。」と言っても、心を柔らかくするって、どうすればいいか難しいですよね。だから身体を柔らかくすること。つまり運動をする方がよっぽど楽なんです。
運動は言ってしまえばなんでも良いです。スポーツでも、ジョギングでも、山登りでも、ダンスでも!
大事なことは?動物?らしく、ちゃんと動く事です。人間も動物である筈なのに、小手先ばかりの動きは動物である事から遠ざけてしまいます。
自分に無理の無い範囲で良いのでちゃんと動けば、筋肉は柔らかさを取り戻していき、筋肉が動く事で肺も膨らみやすくなって呼吸が楽になり、血流も良くなって肩こりにもなりにくくなったり、体内の臓器もより働いてくれたりと、身体からエネルギーが生まれやすくなります。
それは同時に、心に元気や解放感、そこから幸せな気持ちも生んでくれたりするのです。そしてその心持ちが更に身体を元気にしてと、正のスパイラルをもたらしてくれるのです。

 

 

決してケータイやパソコン、今の文化を否定するつもりはありません。ですがここに書いた事以外にも、運動にはもっと可能性や効果があります。
固まりがちな現代だからこそ、自分の身体も心も解きほぐしていく。
それをしてあげられるのは家族でも医者でも整体師でもない。自分を一番知ってる自分自身にこそ出来ることだったりします。



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